すべては本の中に。人生のベクトルの向き先を自分から社会へ向けたという話。

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今日も1ついただいたご質問レターに答えていきたいと思っています。

”卓越化のお話大変参考になりました。事業をやる中でいつからベクトルが自分から社会へと変化しましたか、もしくは起業した瞬間からでしょうか?”

といったレターをいただきました。ありがとうございます。

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これは起業する前からずっとそういった考えでしたね。

そもそもあまり僕お金持ちになるだとかあんまり興味がない方で、なぜかというと22歳から25歳ぐらいまでの、起業する前の3年間くらいかなり本を読んでいた時にあることを知ったからです。

僕は特にいい会社で働いたことがなかったどころか、大学卒業して1年半くらいはフリーターだったんですね。この時はファッション業界で働いていたのですが、業界の慣習でアシスタント業務は弟子入りと同じなので、充分な給料が出ないことも普通でした。東京出てきて1年目は、150万円くらいしか年収がなかったことを思い出します。

2年目の途中からはソーシャルアパートメントを運営しているグローバルエージェンツという会社で働き始めて(契約は業務委託)フルタイムで働いて、ここで年収は普通の新卒の給与くらいにはなりました。それでも生活には苦労したため、お金に困らないようにするためにはどうすればいいのか考えまくって、もっと成長したいし起業もして成功したいしっていうのがあって本を読みまくっていました。

大学卒業して1年目は世田谷区の経堂という町で6畳ワンルーム5万円の家賃のアパートに住んでいたのですが、隣の豪徳寺駅前のマクドナルドの100円マックでマックチキンとコーヒー合計200円が当時のぼくの晩ご飯でした。毎晩行って深夜までひたすら本を読む毎日でした。2年目以降は横浜の青葉区にあるソーシャルアパートメントに引っ越したのですが、営業の仕事に就いたので朝型になり、毎朝7時にドトールコーヒーに行き仕事まで本を読んでいました。この3年間は年間100冊という大量の本を読んでいました。

本からたくさんのことを学びましたし、この頃は本からしか学ぶことができなかったとも言えます。

大量の本をを読んで分かったことが、お金持ちになった人、成功した人、有名になった人も、お金を持つことで幸せになるというわけではないということです。たくさんの人たちの人生を知ってみると、お金を稼ぐことがモチベーションで成功しているわけではないこと。お金を持つことが幸福度と比例しているのではないということ。また、有名な人もたくさんの苦悩があるということです。

かといって貧乏で幸せになるかといったらそれも少し違うと。一定の資産と収入が必要なんだなということも知りました。

noteにも書いたのですが、大体年収800万以上(世帯年収1,500万円以上)、資産も1億円くらいあるとお金の呪縛から解放されるという話があって。(ぼくは全財産をFABRIC TOKYOに突っ込んでいるので、全然そんな資産持っていない。汗)最低限あれば、自分の幸福度っていうのは一定レベルまで高められるっていう感じですよね。

自分はそんなにお金持ちになりたいわけでもないし、有名になりたいわけでもない。ではどういう人間になるのがいいのかと思った時に、僕すごく価値観として、メルカリの創業者の山田進太郎さんが、どこかのインタビューで話していたのを見て、それで進太郎さんの元で働きたいなって思ってメルカリの初期にジョインしたんですけれども。

進太郎さんが言ってたのが、進太郎さんの理想の姿はSkypeの創業者だと言っていたんです。

どういうことかというと、(今はZoom使ってる人が多いと思いますが)当時skypeってほとんどの人が使っていて、何億人も世界中にユーザーがいたんですね。それぐらい世界的に知られているサービスだったんです。ですがSkypeの創業者の名前言える人ってほとんどいないんですよね。

例えばFacebookの創業者はマーク・ザッカーバーグだし、Googleの創業者はセルゲイ・ブリンとラリー・ペイジだし。経営者は元々エリック・シュミットですよね。SoftBankは孫正義だし、楽天市場は三木谷浩史さんだし。ファーストリテイリング、UNIQLOは柳井正さんだし、という感じで創業者みんな前に出て有名な方々が多いんですけど、Skypeって何億人に使われている、先程あげた会社に匹敵するようなサービスなのに、創業者って全然知られていないんですよ。ちょっと僕も今、創業者の名前ど忘れしました。そのくらい存在感がそんなに高くない人なのですよね。でも、進太郎さんはそれが理想的だと言ってて。

つまり何を言ってるかというと、プロダクトが世の中に知られていて自分はそんなに知られてない状態、というのを進太郎さんの理想だと言っていたんです。

実際、僕メルカリで働いていた2013年、メルカリでフルコミットしていた時に、地元の岡山で同窓会があったので、年末に帰ったんです。地元の中学校時代の同窓会だったんですが、当時ギャルだった子が主婦になっていてお子さんを連れて同窓会はの参加でした。それで、その同級生がメルカリを使っていたんですよね。本当に岡山のド田舎ですからね。そこで、まだリリースして1年も経っていないのに、もうメルカリを使われてて、それ自分携わっているんだよと、嬉しくなった記憶があります。

当然、東京のスタートアップ界隈だと、山田進太郎さんがメルカリを作ったというのは有名な話なのですが、僕の地元の同級生たちは当然知らないんですよね、進太郎さんのことは。

起業というのは、こういうことだと思って。進太郎さんはそれを実践されたんだと思ったんですよね。自分のためでもなく、人々に自分が自然と使ってくれるサービスを作るという価値観の素晴らしさに気付かされた瞬間でした。

自分のサービスが有名で、自分は別に有名じゃない状態という状態。美学としても明確でかっこいいと思ったので、そういった価値観でやっていこうと思ったんですね。

だからそのプロダクトが、自分の価値観がどう表現されているか、そういったことでもなくて。そのプロダクト自体が、どういった社会的な問題を解決しているのか、社会にどう良いインパウトを与えているのかという、そういったことを僕はすごく考えるようになりました。

これって当たり前のことで、周りですごくサービスが成長している経営者はみんなこういった価値観を持っているんですよね。決して自分軸で事業作っている人はいないんじゃないかと思っています。起業したての時はいろいろな起業家と交流がありましたけれど、自分のために働いているような人は自然といなくなっていった気がしています。(あの人たちは今頃どうしてるんだろう?)

成功している起業家は、本当みんな顧客課題解決マニアだし、社会課題解決マニアですよね。だからこそ成功しているとも言えるし、そうでなければ成長のステージにも乗ってこないのかなと思ったりもします。

少しまだまとまっていないのですが、面白いテーマだと思うので、また整理ができたら別の機会にお話できたらとも思っています。

ご質問いただいた方ありがとうございました。

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