ポスト大量生産時代の「リーン生産革命」

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最近、やはり大量生産の限界が近づいていると感じます。ぼくの知人のアパレル企業の経営者は、生産の拠点を5年前に中国からベトナム、そして2年前にはインドネシアに移しました。理由は一つでもちろん「より低賃金だから」です。そう、アパレルや工業製品の生産が発展途上国にアウトソースされていった「単に低賃金だったから」です。

そんな中、今日本屋で買った「Forbes Japan」に興味深い記事がありました。
「1度に1個しか作らないことで、米国の製造業は再生できる」と、大量生産の仕組みを真っ向から否定するエンジニア社長テッド・タグロスへの取材記事です。

90年代、中国のような低コストの国に生産の拠点は移っていきましたが、現在では明らかになっているように、そこには「隠れたコスト」が存在していました。

▼大量生産オフショアの隠れたコスト
低品質、失敗作の増加、安全基準の低下、保証費用
オペレーションコスト、在庫水準の工場 等。

これを米国フロイデンベルグNOK社が、1個1個生産するリーン生産に切り替えたところ、品質は30%、コストは20%改善したそうです。
気づいている人は気づいているんです、大量生産の限界を。H&MやForever21での大量消費に疲れる日がすぐそこに迫っているとおもうんですよね。
前々号のWired誌ではアパレル生産が米国に回帰しているという話が出ていたし、他の先進国も例外ではないでしょう。もちろん日本も。

テッド・ダグロスさんと同じく、ぼくも「1度に1個しか作らないことで、日本の製造業は再生できる」と固く信じています。