女性のためのメンズオーダースーツを始める理由。

マジメな話
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皆さんこんにちは。森です。

今回、FABRIC TOKYOで女性のためのメンズオーダースーツ企画をはじめます。え?女性のためのメンズって何言ってるの?と思う方もいるかもしれませんね。

FABRIC TOKYOは男性向けのオーダースーツブランドです。基本的には男性向けにサービス設計し、服のパターンも男性向けに開発しています。ただ、会社の約半数は女性社員で、女性社員たちはメンズのパターンでかっこよく着こなしています。でも、女性のお客さまからは要望があっても、体制やサービスの設計上、積極的にオーダーを承ることができていませんでした。

しかし今回、特別に対応させていただいたお客さまからの一通のメールが、FABRIC TOKYOの社員たちを熱い想いにさせ、1週間限定ではありますが、本企画をスタートさせることに至りました。

“先日はお世話になりありがとうございました。私は昔からレディースの洋服が好きになれず、古着屋さんや通販などで購入したメンズの洋服ばかり着ています。しかしサイズの合わないメンズの洋服を見る度に「これはお前の為のものじゃない、お前はここに居てはいけない」と言われているような気分になって、好きなブランドのお店に入ることが出来ませんでした。今思えば心から買い物を楽しめたことが無かったのかもしれません。

今回FABRIC TOKYOさんで採寸をしていただいたことで存在を認めてもらえたような感覚になり「生きていていいんだ」と思える瞬間があって、バレないように、ちょっとだけ泣いてしまいました。

表参道の店舗は外から中が見えない作りになっているところが非常に安心できました。採寸時は緊張していたのですが、素敵なスタッフさん達のおかげであたたかい空気になり言葉の足りない私の要望を細かく汲み取っていただいて心から「これがいい!」と思えるところまで持って行ってくださいました。長時間お付き合いいただきありがとうございました。

勇気を出して問い合わせをして良かったです。今回の件で動いていただいた全ての方に感謝します。本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。”


ぼくがこのお客さまからの一通のメールを読んだときに持った感情は、このお客さまに「勇気を出して問い合わせ」させてしまったことへの申し訳なさ。もともとFABRIC TOKYOは、オーダースーツにハードルを感じる人たちにとって気軽に楽しんでいただきたいと思い作ったサービス。それが自分たちで気づかぬうちに自分たちで障壁を設けてしまっていたのかという情け無い感情と未熟な自分たちという存在の歯痒さです。

普通に「いらっしゃいませ」とお伝えして、お作りしたいスーツをお聞きする。「女性だけど、メンズのパターンで作れますか…?と聞く必要がある勇気や恥ずかしさを取っ払いたいと思っています。

今回の企画では、スーツから性別をなくします。

あえて“メンズパターン”。メンズライクな、かっこいい女性スーツをぜひたくさんの方々に楽しんでいただきたいと思っています。

https://ad.fabric-tokyo.com/lp/mens_for_womens/